諸外国でカジノはどのように違うか

日本では、IR施設の建設が噂されていますが、2018年にはIR施設に関する法案が成立し衆議院を通過しました。
これにより、IR施設が出来上がるのも時間の問題と言えるでしょう。

しかしながら、IR施設自体は日本ではあまりなじみのないものになっています。
なぜなじみがないかと言えば、それはIR施設が日本に1つも存在しないからです。


 

国民側もIR施設やカジノについて理解を深めておくことが必要

日本でIR施設の中にあるカジノをやった事がある人はまだ少なく、外国を旅行してたまたまIR施設を訪れた人ぐらいでしょう。
このような場所に行く人は、観光客の中でもごく1部で、本格的に通いつめている人は国民の0.1%もいません。
このように、娯楽施設になじみのない日本人理解してこれからIRの娯楽施設を作ると言えば、不思議がられるのも仕方がないところです。

ただ、時代の流れとしてそのような流れになっていることを受け止めて、国民側もIR施設やカジノについて理解を深めておくことが必要になります。

歴史的に見ると、カジノが始まったのは15世紀のイタリアとされています。
厳密には今のものと全く異なりますが、もともと貴族の遊びの場所としてスタートしました。
最初は、別荘のような形でスタートしましたが、これがやがて発展をとげ、様々な貴族たちがそこに参加して楽しみました。

 

ラスベガスでスタートしたのは1930年にカジノ法案が通ったから

それがやがて庶民の遊びとなってきたのは産業革命の頃です。
ちょうど18世紀頃、国が大きく発展を遂げている時遊びも大きく発展を遂げたと言えるでしょう。
20世紀になると、今までヨーロッパ中心に発展した施設が、やがてアメリカに渡るようになります。

現在ではアメリカのラスベガスが有名です。
ラスベガスでスタートしたのは、1930年にカジノ法案が通ったからです。
この法案が通ったことにより、本格的にアメリカでも賭け事ができる娯楽施設が整ったと言えるでしょう。

戦後になると、東南アジアを中心として様々なところでIR施設が出来上がりました。
現在有名なのは、中国のマカオになります。
中国のマカオは、もともと中国のものではなくポルトガルの割譲地として発展していきましたが、20世紀の終わりに中国に返還されました。

 

現在マカオにあるIR施設自体はアメリカが管理している

ただ、割譲地として大きく発展し中国本土とは全く違う発展をとげました。
そのため、欧米諸国とも交流が多く、現在マカオにあるIR施設自体は、アメリカが管理しているものになります。

アメリカが管理しており、そこで儲かったお金自体はアメリカの資金になっているとされています。
世界の中でどれほど儲かっているかを見ていくと、日本人に比較的なじみがあるラスベガスが1位のイメージがあるかもしれません。

しかし、ラスベガスは1位ではありません。
売り上げの第一位は、中国のマカオになります。
マカオの年間の売り上げは460億ドルで、日本円にするとおよそ5兆円ことになります。

第二位はアメリカのラスベガスで、94億ドルです。
日本人からすれば知名度としてラスベガスの方が有名ですが、それにもかかわらずマカオの方が圧倒的に売り上げを伸ばしている理由はいくつかあります。

 

マカオが圧倒的に売り上げを伸ばしている理由とは

理由の1つが、総合的な施設を兼ね備えていることです。
例えば、国際会議場などが近くにあるだけでなく、人々が気軽に行き来できるショッピングモールそして宿泊できるホテルなどがあります。

ホテルを作ることによるメリットは、何日もその地域に宿泊し、遊び尽くすことができることです。
また、お金儲けをした場合には、そのままショッピングモールで買い物をすることも可能になります。

お酒が飲める場所も多く、総合的な娯楽施設として発展してきました。
それらの総合的な売り上げが460億ドルほどあるとされているわけです。
一方で、アメリカのラスベガスの場合には、総合的な施設と言うよりも、どちらかと言えばカジノができる場所があり、周りにいくつかお店がある程度です。

 

日本でIR施設を作るとする場合

そのため、そこまで売り上げを伸ばす事は考えられておらず、規模は大きくても派手さはあまりありません。
もともとラスベガスの場合には、家族みんなで通うような雰囲気の場所として出来上がりました。

そのため、中国のマカオのように、富裕層が莫大なお金を支払って賭け事をするような作りにはなっていないわけです。
もちろんラスベガスでも、アメリカの大富豪などが遊びにきている傾向がありますが、規模としては小さなものです。

では、日本でIR施設を作るとする場合、どちらを見本にするでしょうか。
基本的には、ラスベガスよりも売り上げ額が高いマカオをベースにはする流れが出来上がっています。
この場合には、マカオと同じように富裕層を呼び込む仕組みが整えられなければいけません。

 

まとめ

富裕層を取り込んだ理由の1つは、マネーロンダリングができることです。
マネーロンダリングをしているカジノは多く、それを目的にIR施設に通う人も少なくありません。
その人たちが、大規模なお金を落としてくれるわけです。
ただ、それをそのまま日本で真似するとかなり批判される可能性があるため、それ以外の方法で利益を得るしかありません。